2018/3/8 No.3693
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10秒で読む日経!視点が変わると仕事と投資のネタになる
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今日のNews
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●人の遺伝子を調べることでがんの正体を突きとめる遺伝子検査が身近なものになり
始めた。遺伝子は細胞活動のいわば設計図。がんの発生はこの設計図に狂いが生じ
ることが原因で、これを読み込めれば、がんとの闘い方が見えてくる。千差万別の
がんの個性を見極め、ピンポイントで「効く」薬を選別できる。
良いことずくめにみえる遺伝子検査。なぜ普及してこなかったか。理由はコスト。
高すぎた。使えるのは富裕層だけだ。
11年に膵臓がんで亡くなったアップル創業者のスティーブ・ジョブズはその1人で
スタンフォード大学で遺伝子検査を受けた。この時の価格が10万ドル(1100万円)
超だった。この時点で世界で遺伝子検査を受けたのは20人程度だった。
だがその後、シーケンサーが遺伝子を解読するスピードが年々アップ、さらにそれ
を解析し、がんの正体を明かにする研究が日進月歩で進むと遺伝子検査のコストは
急激に低下した。AI(人工知能)などを駆使、一気に読解力を高め今や遺伝子を
読むだけなら1000ドル(11万円)、1日でできる。
今では遺伝子を解読した後、そのデータを基に「どんな、がんか」の判定費用を含
め全部で50万~100万円でがんの遺伝子検査ができる。
さらに19年度、患者の経済的な負担は軽くなる見通し。すでに政府はがんゲノム
医療中核病院を11カ所選定、18年春ごろから先進医療として遺伝子検査を行う計画。
18年度末までに薬事承認をする方針で、早ければ19年度からは、保険でがん遺伝子
検査が受けられるようになる。患者負担は数万円になる見込みだ。
日本経済新聞 3月8日
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佐々木の視点・考え方
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★昨今、IOTだのビッグデータだのAIだの、わけのわからない言葉が氾濫して
います。
要は、オートマ化機械化があらゆる分野で進んで、人がやらなくてもコンピュータが
大きな仕事をしてくれるちゅうことやろ、とあなたも思っておられることでしょう。
それでは、この進歩によって最大の市場、ビジネスチャンスは何処に生まれるかを
ご存知でしょうか。
グーグルやアマゾンと言ったICTの巨人の分野でしょうか、それとも、もともと
影響力の大きな金融部門のフィンテックでしょうか。
マッケンジーやボストン・コンサルティングやアクセンチュア等の複数のコンサル
ティング会社のシンクタンクの見通しでは、共通した答えが出ています。
それは、ヘルスケアの分野です。
2030年のビッグデータ・AIの市場は、ヘルスケアだけで最低200兆円、
最高なら1千兆円の規模に膨らむものと見られています。
SNS等は約100兆円、フィンテックは50兆円、製造業全体でも100兆位円
ですからヘルスケア部門の将来性がものすごく高いことがお分かりでしょう。
なぜ、巨大化するかといえば、病気の原因を遺伝子の4つの分子配列のところまで
遡って分析し、異常値を見つけて、ピンポイントで治療する医療に変化するから
です。
しかし、遺伝子配列を探るだけでも、1つの遺伝子には30億個の塩基対があり
ますから、人手ではできません。高速の検査装置と、それを最低10万人の正常
な人の遺伝子詳細情報と対比して、患者の異常塩基配列を高速で探り出す機械が
必要になります。
現時点では、検査装置も極めて高額で、情報解析するコンピューターも高速解析
可能な超高性能なものは高価です。このため、多くの人の遺伝子データを集める
までには至っていません。英国では10万のデータ収集が進んではいますが途上
です。
しかし、病気の根源と言える原因を異常な塩基配列にさかのぼって特定して、
それに合わせて治療すれば、完璧な治療を副作用抜きで行う事が出来ます。
上記記事のように、まず予算を付けてやってみるところが増えれば、早晩、医療
の多くが遺伝子検査から、遺伝子治療へと進む事でしょう。
そうなれば、各病院から血液等の情報を集めて、遺伝子検査と情報解析し、診断を
提供する巨大なデータセンターが幾つも出来ることになります。
今日の記事は、こうした状況に日本も向っているのだという事を示しているのです。
