2018/09/18 No.3812
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   今日のNews
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●IBUKI(山形県河北町、松本晋一社長)は、自動車部品メーカーなどを対象とした
射出成形用金型の内製立ち上げ支援事業に乗り出す。設計や仕上げ責任者など金型の製造・開発に携わる
IBUKIの専門技術者チームを送り込み、顧客企業自らが金型を量産できる体制を整える。
支援後は金型生産量に応じて一定額の支払いを求める。金型業界においてレベニューシェア(利益分配型)を
導入する新たなビジネスモデルとして注目を集めそうだ。
IBUKIは5人1組程度の専門家チームを1カ月間500万円前後からの価格で顧客企業に派遣し、
開発から量産までのノウハウを伝授する。指導期間は1─3年を想定。支援により量産した金型については、
契約時に設定した金額をIBUKIに支払う必要がある。
日刊工業新聞 2019年9月18日
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   佐々木の視点・考え方
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★IBUKIはかつて、ソニーなどの関連企業に金型を売っていた企業です。
しかし、ソニーが国内生産を大幅縮小する中で売り上げが激減して破綻しました。

かつての同社は2重苦のビジネスモデルでした。
一つは、金型と言うのが、一度作って売ってしまえば、形の変わった新製品が出るまで需要がない事。
一つは、大企業の下請けゆえに、納品してからの代金支払いまで時間がかかり、
絶えず先払いの費用支払いがあり、資金不足に悩まされ、借金が多い事です。

記事は、同社がビジネスモデルを転換し、現金を先に貰い、後で経費支払いにするように変えた事です。
この変更によって、同社内の資金繰りが好転し、社内資金的余裕が出来ました。
この変換によって、同社が今後破綻する可能性はほぼゼロになったと言えます。

可能になったのは、技術を安売りしない強気のマーケティングに徹したためです。

顧客にとって大事なのは金型の値段ではありません。
他には無い特徴の造形が出来ることであり、金型を使って部品を作る時間の短縮です。
これを提供することで、顧客は差別化できる製品を短時間で大量生産できるようになるのです。
そうなれば、IBUKIへの支払いが先払いになり、高額でも十分満足できるのです。

IBUKINのセールスポイントが、「安く大量生産できる金型」から「収益の増える製品のための金型」に
変換した訳ですから、営業対象は、安ければ良い購買部から、収益を伸ばしたい開発部や経営者になります。

納品業者から、ある意味アドバイザーに代わるわけですので、営業対象は新たな会社や部署が多くなります。
かつての下請け時代のように、親がこけたら倒産と言う事態からさよならです。

このニュースを深く分析してみてください。
それだけの価値があります。