2017/06/27 No.3542
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   今日のNews
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●スキンケアのDoveなど各種ブランドを擁し、ロンドン(とアムステルダム)に本拠
 を置くユニリーバでは、奇抜な採用実験が行われている。同社は管理職への近道と
 なる若手社員の候補者を多様化するため、履歴書を使った採用や大学で伝統的に行
 っていた採用活動をやめた。新しい採用プロセスは、アルゴリズムに依拠している。
 求人広告をクリックした人は、採用サイトに誘導される。そこでは、数回クリック
 するだけで、エントリーレベルの求人やインターンシップに応募できる。ユニリー
 バが応募者のプロフィールをリンクトインから引き出して応募申込書を作成するか
 らだ。その後、アルゴリズムが応募申込書(これまでに全部で27万5400通届いた)
 をスキャンし、当該ポストの条件に合う候補者を挙げる。同社の広報担当者、ジョ
 エル・ハッチョン氏によると、ソフトウエアによって、応募者の半数以上が排除
 されるという。
 その後、候補者は短いオンラインゲームを12個やるよう求められる。プレッシャー
 がかかった状態での集中力や短期記憶といったスキルを評価するように設計された
 ゲームだ。上位3分の1(ないしそれよりもっと少ない割合)の学生は、ネット面接
 の「ハイアービュー」のウェブサイトかアプリを通じ、動画を提出するよう求めら
 れる。ここでは、業務上で遭遇した困難にどう対応するかといった質問に答える。
 ハッチョン氏によると、この2つのステップで、人工知能(AI)が志願者の60─80%
 を排除する。AIはユニリーバで最も成功しそうな応募者を特定するため、質問への
 回答の速さ、表情や語彙(ごい)といったデータを使う。
 人間が直接判断を下す初の機会が、採用の最終段階となる。同社の人事担当幹部及
 びマネジャーとの最終面接だ。北米では昨秋、200人の求人に対して応募してきた
 人のうち、この最終面接を受けたのは約300人だった。
       WSJ 2017年6月27日
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   佐々木の視点・考え方
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★大企業の採用の中には、既にAIを使って、相当なコストと手間の削減を果たして
 いるという実例がこのユニリーバのニュース。

 エントリーシートを作る手間は応募者でも採用企業でもなく、採用情報サイトの
 リンクトインが作成し、この過程で半分を振るい落とす。

 物凄い手間のかかる数回の面接等の代わりに、オンラインゲームをさせ、課題に沿
 った動画を提出させることで、応募者の適性をAIで選別して、13万人を300人
 まで絞り込む。

 残った300人のうち採用する200人は旧来の面接で最終決定するというプロセ
 スだ。

 そもそも、採用面接のために13万人も面接するには採用側の人時がべらぼうに不足
 しており、この手間を日本企業の多くは大学名による足切りという実証根拠のない
 選別法をとっている。

 それに比べれば、追跡調査で選別法の妥当性をバックテストできるユニリーバの手法
 の方が的を得ている。
 
 一次面接で人間と話すのではなく、ウェブサイトにログオンして、コンピューターが
 提示する質問に回答する様子を撮影したビデオを提出する例が増えている。

 大半のウェブ面接は、応募者がリンクをクリックするかアプリケーションをインスト
 ールしてアクセスする。面接は画面上の「あなたがもめ事への対応を迫られたときの
 ことについて聞かせてください」といった質問が30秒間表示される。そこでカメラが
 起動して、応募者は次の質問が表示されるまでの30秒から5分の間に回答するといっ
 た方法が多いようだ。

 この結果、こうした方式で年5百万件以上の面接が行われており、採用担当者はこれ
 までより多くの応募者を受け入れる事が出来、幅広い人材を集められるようになった。

 あ。あなた、「これから就活する学生は大変だな」と思われませんでした?

 この方式は新卒採用にだけ使われているのではありません。
 社内の部署移動や、昇進の際の試験でも積極的に活用されているようです。

 あなたも、今後、こうしたAIによる選別、WEB面接の対象者です。