2018/5/23 No.3738
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 10秒で読む日経!視点が変わると仕事と投資のネタになる
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   今日のNews
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●指数と同じ運用成績をめざすETFの膨張が止まらない。世界のETFの4月末の
 時価総額は4兆9690億ドル(542兆円)と07年末の5.8倍に増えた。
 契機になったのが2008年のリーマン・ショックだ。証券化商品を通じてリスクが世界
 にばらまかれて金融危機を招いたとの反省から銀行やヘッジファンドへの規制が強
 まった。規制で身動きが取れなくなった既存の銀行やファンドに代わって、ETF
 が金融緩和で行き場を失ったマネーの新たな受け皿になった。
 しかも、有望銘柄に投資する投信やヘッジファンドは高い手数料を取る一方、大半
 の運用成績は株価指数を下回る。結果、個別銘柄を選ぶ積極型運用の投信からは07
 年以降に2.3兆ドルが流出し、指数連動運用には2.4兆ドルが流入した。
 ETFの膨張は新たな問題を引き起こしている。
 ETFは業績の良しあしに関係なく、指数に入っている銘柄を機械的に買う。これ
 が運用コストの安さの源泉だが、ETFが多数派になれば良い企業の株が上がり、
 悪い企業の株が下がるという株式市場の選別機能が弱まる。ピクテ・アセット・
 マネジメントのルノー・ドゥ・プランタ会長は「指数マネーが支配する世界が理想
 郷だとはとても思えない」と警戒する。
  日本経済新聞 2018年5月23日
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   佐々木の視点・考え方
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★記事が意味することは何だと思われるでしょうか。

 単純です。

 かつては、企業業績が良くなるだろうと投資家が考える会社の株が、株価が高く
 なるまで買われてきましたが、ETFが市場の大半を占めるようになり、株価が
 上昇してしまった株が良く買われるようになったという事です。

 なぜなら、ETFはS&P500やTOPIX等の株価指数の構成内容にそっくり
 に成るように株を売買するからです。

 そして、ETFがそっくりにしようとする株価指数の多くは、銘柄の構成比率を、
 株式時価増額によって、決めています。

 「発行済み株数×株価」で求められる時価総額が大きな銘柄とは、株価が割安とか
 割高とかを考えずに、単純に株価が高くなった銘柄の事です。そして、ETFは
 株価が上昇した銘柄を、株価がが上昇した後で購入します。

 時価総額が低い銘柄とは、株価が売られて安くなった株の事です。ETFは、株価
 が売られて安くなった銘柄を、それよりも安い株価で売却します。

 つまり、ETFの売買とは、株価が上昇した銘柄を買い、株価が下落した銘柄を売
 る事に他なりません。

 この行動パターンは、ETFなりインデックスファンドが出来てから50年間変わ
 りません。

 当然、どんな理由でも良いから、現物なり先物なりデリバティブで株価を大きく上
 げたり、下げたりする投機家が増えてきます。

 昔は、無理な値段まで株価を上げたり下げたりしたら、最終的に益を確定させるため
 の買い手が見つからなくて失敗するのですが、今は異なります。ETFが、仕掛け
 た高値や安値で売買してくれるので、安心して相場を操縦できるようになりました。

 FANG等の、いつまでも上昇し続ける株は、巨額のETFが存在するからこそ、
 上昇した株を更に買ってくれて、いつまでも株価上昇が続くのです。

 今のファンドマネージャーに求められる仕事は、今後、業績が良くなる銘柄や、今後
 悪くなる銘柄を人より先んじて見つけることではありません。

 時価総額が趨勢的に長く増加するないし減少する銘柄を、市場人気でも、投機的思惑
 で良いから見つけ、その動きを煽ることが成績向上に繋がります。

 株式市場はそういうものに変化したという事です。