2018/7/10 No.3770
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 10秒で読む日経!視点が変わると仕事と投資のネタになる
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   今日のNews
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●ハイパーインフレに苦しむ南米ベネズエラでは、慢性的に不足する食料や医薬品と
同じように現金の入手も難しく、市民は日用品を得るために、物々交換に頼る場面
が増えている。この国では、ちょっとした買い物やサービスの支払いにも巨大な
銀行券の山が必要になるが、そのための現金の流通量も単純に不足している。
ハイパーインフレと現金不足を背景とした、物々交換の広がりは、かつて豊かだった
国が、もっとも原始的な売買の仕組みへと逆戻りしなければならなくなった窮状を
示している。
 野党が多数を占めるベネズエラ議会によれば、年間のインフレ率は5月までに2万
 5000%近くに急騰しているが、中央銀行がそれに見合った速さで銀行券を印刷
 できていないとエコノミストは指摘する。
 かつて南米でもっとも裕福な国の1つだったベネズエラは、マドゥロ政権下で経済
 が崩壊し、2015年から2017年にかけて人口の3%にあたる100万人近く
 が国外に脱出した。
  ロイター  2018年7月7日
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   佐々木の視点・考え方
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★ベネズエラがハイパーインフレになったのは、お金の面で言えば税金収入以上に
 お金を国内にばら撒いたからです。https://bit.ly/2JaWa1B

 日本と異なりベネズエラは持てる国です。世界第2位の原油埋蔵量を持てる国です。

 その原油売却益以上にお金をばら撒き続けたために、経済がぼろぼろになり、原油
 輸出も出来なくなり、ばら撒くお金も無くなってしまいました。

 日本もベネズエラと同じように税金収入以上にお金をばら撒いています。社会保険
 分野では、66兆円の保険料収入しかないのに、124兆円も支払っており、
 7年後の支払いは150兆円です。これだけで税収以上の支払いです。

 日本は原油の代わりに国債を売っています。

 ベネズエラの状況は、下の5年前に書いた徒然の通りです。

~~引用 2013/7/1 発行の徒然~~
 あなたに覚えておいてほしい懸念材料を1つ指摘します。それは南米ベネズエラの
 ハイパーインフレーションの恐れです。ベネズエラは1999年から今年3月の死去
 まで14年間にわたってウゴ・チャベス前大統領に治められてきました。

 この間に世界2位の埋蔵量を抱えて運営されていた石油会社の国営化と、その巨額の
 利益を使っての社会主義的な所得格差是正策を採ってきました。しかし、外資を排除
 し、国内産業育成に有効な手を打てなかったため、失業率は高まりました。

 そして、石油価格の2000年代の高騰によって得たオイルマネーを貧民へのばらま
 きで経済がかろうじて成り立つ状況でした。国内産業が停滞気味のため、輸入量は
 大きく膨らみ、巨額の輸入代金が必要な構造となっています。

 しかし、石油産業以外の産業が育たず、多くの失業者にあふれている状況では国民の
 士気は上がらず、国内治安は悲惨です。こうした中で、原油は減産し、無料で配る
 国内ガソリン需要増によって、国内への政府支出は減り、通貨の下落によって生活
 必需品を含む輸入商品の流通量が減っています。

 つまり、インフレが恒常的になっているのです。

 ハイパーインフレの定義は、1年間で100%を超えるインフレというのが一般的
 ですが、ベネズエラがそのレベルに到達するのもそう高くない状況なのです。という
 のも、物価上昇が当たり前になり、改善する兆しが見えませんから、モノやサービス
 を提供する側は売り惜しみするのが当たり前になっているからです。

 実際のモノの生産量や輸入量の減少より、国内でのモノの流通量が大きく縮小して
 いるのです。こうした状況では、国内経済も縮小せざるを得ません。昨年月以降暫定
 大統領を務め、大統領選にも勝ったマドゥロ氏は、これまでのところチャベス氏の
 手法を継承しています。

 しかし、マドゥロ氏にはチャベス氏ほどの威光はありません。経済を安定させながら
 激しい派閥抗争を繰り広げる与党に自らの意思を浸透させなければならないのは荷が
 重い状況です。腐敗し、温かみに欠け、能力に欠ける政権に率いられているというの
 が、ベネズエラの醜い現実です。遅かれ早かれ、ベネズエラ経済はハイパーインフレ
 による困難に陥るでしょう。
~~引用終わり~~